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みなさま良いお年を!
今年最後のブログの写真は、大好きな東山魁夷の絵、「年暮る」

1968年、友人の川端康成から「古きよき京都が失われていく前に描きとめておいてほしい」と言われ描いた「京洛四季」シリーズの中の作品で、場所は京都ホテルオークラの屋上から見た京都の街並み。
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東山魁夷 『年暮る』 1968年


この絵も今まさに新しい年を迎えようとしています。
日中の年の瀬の賑わいから一変。しんしんと降り積る雪が、すべての音をかき消しています。とても静かな絵ですが、私は、この絵をみるといつも、そこに住む家族に思いを馳せてしまうのです。

屋根の下には、そこで暮らす人々の姿があります。そこには、新しい年を迎える準備を終え、家族団らんで寛いでいる姿や、離れて暮らす子どもたちの帰省に、再会を喜ぶ両親やおじいちゃん・おばあちゃんの顔もあります。親戚一同が集まってすでに宴会が始まった家もあれば、除夜の鐘を聞きながら、お母さんと娘たちがまだおせちの準備に追われている様子もうかがえる。本当に想像力を掻き立てる絵です。
私は体温を感じるこの絵が大好きで、暮れになると必ず観たくなります。皆さんはどうごらんになりましたか?

日本は四方を海と山に囲まれた自然豊かな国です。そこには美しい四季折々の風景があり、多くの芸術家や自然を愛する人々を魅了してきました。しかし、一方では利害を優先する人間たちによって、その美しい自然が破壊されてきたのも事実。

経済だけを優先した結果、消費者である私たちは、自然破壊は絶対よくないと頭ではわかっていても、長年身に付いた、買っては捨てる消費生活から抜け出ることができないのではないでしょうか。
でも、その一方で、豊かな暮らしや豊かな心とは、物を持ち消費することではないと、気づきはじめている。

そして、悲しいのは自然体系が大きくかわりはじめていること。加えて、原発事故の傷はことごとく私たちの生活を脅かすだろうということ。

今年は東日本大震災以降、「絆」という言葉をたくさん耳にしました。家族の絆、仲間の絆、日本国中が復興にむかってみんなで手を携えていく団結の絆。
言葉や文字だけが独り歩きしていくのではなくて、今の現実をしっかり見据え、未来に生きる子どもたちへ安全と平和をバトンタッチすることだと思います。

東山魁夷の絵を前にして、今年はいつもと違う感慨をもって絵をみていました。
普通の当たり前の生活やご飯をみんなで一緒に食べられることが、どれだけ幸せなことなんだと。
被災地の皆さんが温かくすごせますように。そして、希望をもって新年をむかえられますように。

今の自分の幸せをかみしめながら、今年最後のブログにしたいと思います。
この一年、沢山の方に来ていただきました。本当にありがとうございました。2012年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年は家族に不幸があったため新年のご挨拶は控えさせていただきますが、皆さまの幸せを心から願っています。

どうぞみなさま、よいお年を!



PS お正月、美しい富士山が望めましたら、また写真アップしますね。
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by soleiljap | 2011-12-29 12:57 | *ご挨拶&お知らせ
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