<< なつかしいひと 一日一生 >>
昨夜の素描
暑さも、そろそろ終わりでしょうか。今日は気持ちのいい風が吹いています。

最近寝るのが遅く、肌はボロボロ、目の下にはくま。昨夜は意識して早めにベッドに入りました。しかし、持って寝た本(後で紹介します)がさらに寝不足を助長させることに・・・・・・。

読みながら気持ちよく寝るはずだったのに、いてもたってもいられなく急いで飛び起き、近くにあるスケッチブックと鉛筆を持って描いていました。(あ~ぁ)
約16×23cmの小さなスケッチブックですが、描いたのは2枚。 1枚は描き込んで描き込んで真っ黒に。 2枚目はさらっと。
今朝起きてみたら、白い部分に手の鉛筆の跡がついていて、手の跡だけ消してそのままに。


なぜこんな衝動にかられたかというと、最近、画文集をよく読みます。
a0029889_1083976.jpg

一昨日から手にしているのが、船越保武氏の『素描 女の顔』。
今年の初め、NHKの日曜美術館でも取り上げられていましたが、船越保武(1912~2002)は岩手出身の彫刻家で、晩年には脳梗塞をわずらい、左手で制作活動をされていました。「長崎26聖人殉教者記念像」は有名です。

最初に彼の作品を見たとき、静謐な空気、透明で慈愛に満ちた女性の表情は「祈り」そのものでした。
そして、今回、この画文集を手にして初めて分かったのですが、彼の描く女性は全て想像の顔だということ。実際のモデルはいないというのには本当に驚きでした。白い紙の上に女性の顔が浮かびあがってくるのだそうです。
以下は本文から。


目に見えるそのままを どこまでも追いかけると
きっといやなものになる しつこさだけがのこる
一度目をつぶって眼の中に映し直して余分なものをとり除いて
それを紙の中に誘いだす



だから、彼の描く女性は透明で水のように美しいのですね。
最後に、私が思わず布団から飛び起きて鉛筆を持たせた文章と美しい女の顔を。
私も同じように描きたかったのですが、余計な線が多すぎて、それにかなり年上の女性になってしまった。



追いかけて しつこく追いかけると彼女は逃げてしまう
あまりしつこく追わない方がいい すこし距離をおいていると
その顔は美しいままで振り返る


a0029889_18134686.jpg

[PR]
by soleiljap | 2012-10-02 13:58 | ◇ 美 術
<< なつかしいひと 一日一生 >>