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モスクワ経由パリ行き <旅立ち>

いつも誰かに守られ、いつも誰かに助けられていたように思う。
自分の翼で羽ばたきたいと思った。
―――今しかない。

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あの日、母は動揺していた。洗い物をしていた母の背中が、私の『話しをしたい』という意志さえ、かたくなに拒んでいた。父は押し黙ったまま新聞に目をやり私の顔など見ようともしなかった。
私はゆっくりと、その理由を話し始めた。


『日本人として、常に恥じない行動をとりなさい。』

最後に父に言われた言葉がいつまでも私の耳から離れなかった。


成田空港 北ウィング    
東京では、大学時代の親友の家に一泊する。友人との日本での最後の晩餐である。床についてからも、彼女と大学時代の話で盛り上がった。
翌日、一人で行けるから、と言ったにもかかわらず、成田まで車で送ってくれた。
あの時、彼女は傷心だった。後ろ髪引かれながら手を振ったのを今でも忘れない。 
両親の友人夫婦が、見送りに来てくれた。三人に見送られ、ゲートへ向かうエスカレーターに乗る。三人が見えなくなるまで手を振った。

成田空港 離陸
飛行機に乗り込むなり、何故こんな飛行機を予約したのだろう。と後悔した。
低い天井、狭い座席、ロシアの飛行機はまるで軍用機だ。回りの乗客を見渡す。観光客らしき人はいるものの、格安で海外に行こうという節約組みだ。私の両脇には、フランス人らしきビジネスマン、席につくなり原稿用紙を取り出し何やら書き出す。後ろの方には、ヴォーグから抜け出できたようなモデルが10人ほど旅慣れた様子で談笑している。
飛行機は、滑走路に向かい動き出した。いよいよ出発の瞬間である。15時間後の未知の世界を思い浮かべて、どうかこの飛行機が無事に目的地に着きますように。

(つづく)

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以前、若い頃の冒険をメモしておこうと書いたものです。全部ではないですが、かいつまんでお話したいと思います。

*画像はあの日私が乗った飛行機からのものです。左翼に反射する雲がとても眩しかったのを覚えています。
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by soleiljap | 2005-03-07 11:57 | ■ Parisのお話 | Trackback
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