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家探し <旅立ち6>

表通りから響いてくる足音で目が覚めた。
一瞬、ここは何処だろう、まだ覚睡しきれない頭は混乱していた。
昨夜は中々寝付けず、眠りについたのがおそらく深夜2時か3時頃だっただろう。
私は今、パリの新しい家で、初めての朝を迎えているのだ。
鉄の透かし模様の窓から、朝日が薄暗い部屋の絨毯にふんわりと光の模様を描いていた。

遠い昔の事の様に思えた。でもそれはほんの数日前。パリに着いてすぐ、友人のGFの家にお世話になった私は、翌日彼女と一緒に、住まいを探す為に、サンジェルマンにある大学の学生達の部屋*を訪ねた。
私達は朝、早めに家を出て歩いて行く事にした。歩くとすぐにオペラ座が現れた。セーヌ河を渡り、ノートルダム寺院の前を通りサンジェルマン迄、初夏の爽やかな日差しの中、私はこれまで味わった事のない最高の散歩をした。

目的の場所に着くと、小さくしきったコーナーに数人の学生がいた。壁に貼られたあらゆる情報の中から、アパートのパルタージェ(シェアーメイト)を求める紙を探した。初めての海外での生活、誰かと一緒に住む事がまず一番の方策と考えていたので、私達は1枚1枚丁寧にチェックを入れた。そして、パリの事情を知らぬ私の為に、彼女は最終的に2枚を選んでくれた。暫く二人で話し合った。そして最後に残ったメモの相手にすぐに電話を入れた。私たちはその人物と二日後に会う約束をした。

当日の朝、ジョンのGFの家に一人の日本人の女性がやってきた。今日の対面がより円滑に進むように、通訳として友人でもある彼女を呼んでくれたのだ。(地方の大学に留学中の彼女はちょうどバカンスでパリに旅行中) 私はこの女性と一緒に出かけた。

a0029889_13253422.jpga0029889_13254838.jpg私たちはメモの住所へ向った。地下鉄のPassy(パッシー)という駅で降り、歩いて5分ほどの所にアパルトマンはあった。
大きな頑丈な扉を押し開けると、数メートルの外廊下の向こうに、ガラス張りの扉があった。(写真左)
白と淡い水色の壁に囲まれたエントランスに入ると、まずエレベーターが目に飛びこんだ。


赤い絨毯がしかれた階段が、エレべーターを螺旋(らせん)に囲むようにゆるやかなカーブを描き、壁面のガラスにはアールヌーボー調の花の絵が描かれている。(写真右) 天井からぶら下げられたガラスの電球が、白い天井を波のように優しいクリーム色に染めていた。
彼女の部屋はレド・ショセ(日本でいう1階)にあった。
私達は入ってすぐの一番右手のドアベルを押した。

(つづく)

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※長かったので分けました。次回が最終回。
*サンジェルマンにあった「学生の部屋」の名前が思い出せず。
*画像は、モザイク(笑) 真中に立っていたのでカット出来ず。あしからず。
外廊下とエントランスにあるエレベーターと階段の所で撮る。冬に撮ったもの。(クリスマスか何かのパーティーに彼女と行く前だったと思う・・いつもはGパン)
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by soleiljap | 2005-03-14 12:03 | ■ Parisのお話 | Trackback
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