<   2005年 03月 ( 14 )   > この月の画像一覧
金柑の甘露煮&金柑のガトー・ウィークエンド
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更新が滞っています。読書に没頭しています。久しぶりに、ページが少なくなるのがとても名残惜しく思える本に出会いました。朝倉卓弥著の『四日間の奇蹟』という本。会社の女性から夫が借りて、いい本だから読んでみて、と言われて読み始めたのですが、最初から心を鷲づかみされました。文章がとても上手いです。お勧めです。

a0029889_16361094.jpgさて、2週間ほど前に買って、野菜室にいれたままにしていた金柑をやっと昨日甘露煮にしました。
実家の母のように美味しく上手く出来あがりました♪
さて、これを使って何か作りましょう♪




◆いつも穏やかな語り口で、blogを訪れるたびに和ませて下さるkoroさんの“金柑のバターケーキ”
◆いつも優しい気遣いの文章からお人柄が漂ってくるakkoさんの作られた“きんかんシフォン”
◆いつも日本の伝統も継承しつつ、海外での経験をいかされたアイデアやお話が興味深い
pumpkinpieさんの“金柑のタルト”。 お三人の方にTBさせていただきます♪
我が家は、最近週末の定番お菓子になっているガトー・ウィークエンドに混ぜてみました。
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レシピはこちら
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by soleiljap | 2005-03-26 22:11 | ◆ Sweets | Trackback(12)
ただいま♪

昨夜遅くに帰宅しました。皆さんからの沢山のコメント、ありがとうございます♪
20日早朝、お弁当をもっていった先は、そう、お墓参りです。(笑) お弁当は道中の朝ご飯。 今年は義理の母の十三回忌でもあり、親戚縁者が集まって法要の後は総勢20人以上の、温泉旅館での一泊宴会旅行つきでした。

帰り、ユネスコの世界遺産に登録されている“白川村荻町の合掌造り集落”の『白川郷』へ寄ってきました。
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合掌造り・・・釘を一本も使わずに、梁の上に木材を、手を合掌するように組み合わせた急勾配の萱葺き屋根をもつ住居で、豪雪や強風に耐えうる構造が特徴。
まさにフランスの石の建物に対抗する、木の文化です。

a0029889_145212.jpg←は、国の重要文化財にも指定されている『和田家』。

写真上・中 : 2階部分、作業部屋。生業の蚕を入れる箱等、色々な道具がおいてありました。
写真下 :  3階 屋根裏部屋。右のは糸巻き機?

他の写真がないのが残念ですが、仏間や縁の間、囲炉裏の間、漆器の盆やお膳、食器、黒光りした梁や柱・・

風雪厳しい地形や風土から考えだされた、江戸初期のものと見られる構造は、何一つ無駄が無く、人間の英知さえ思わせます。
家そのものから、当時の生活様式や建築文化がうかがい知れて、とても興味深かったです。

奥にはちゃんと家主の生活圏の部屋があって、観覧スペースとの境目に名前の書かれたスリッパが置いてあったのが、なんとも暖かな感じがしました。

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夫曰く、川の水の色がブルーなのは、鉱物が含まれているからだそうです。科学的な説明が欲しい所ですが、調べておきます。
※川の色について → “川のQ&A”
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白川郷観光情報

追記 :3月23日(水)NHKスペシャル「世界遺産・秘めた力」で白川郷もでます。
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by soleiljap | 2005-03-22 22:00 | Trackback
お彼岸
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お彼岸ですね。おはぎといきたい所ですが、ガトー・ウィークエンドを焼きました。以前も作りましたが今回は明日の朝食用に甘さ控えめです。それから・・・

                     鶏モモ肉の生姜煮
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                     甘塩スルメの天ぷら
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                     出汁巻き玉子焼き
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■他にもいろいろ(←Click Here)
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by soleiljap | 2005-03-19 21:37 | ◆ お 弁 当 | Trackback
Far Breton (ファーブルトン)
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“ファー・ブルトン” ブルターニュ地方の菓子で、「ブルターニュの(牛乳の)お粥」という意味らしい。

この地方には独特の言語「ブルトン語」があって、もうひとつの有名なお菓子、『クイニー・アマン』もブルトン語だそうです。(クイニー=お菓子 アマン=バター)

a0029889_619734.jpg生地の種はクレープの種のようにサラサラしていますが、焼くとしっかり固まります。メレンゲも入れてないのにオーブンの中ではスフレのように膨らみます。
味と食感は、カスタードクリームを焼いて固めたようなお菓子です。『フラン』のアパレイユととても似ています。温かくても冷たくても美味しい。冷たくなったファー・ブルトンをレンジで♪チンして頂いても美味。

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追記:牛乳だけで作ってみたら。
牛乳400ccでも生クリームと変わらず美味しく出来ました♪
アールグレイの紅茶を煮出して作ったのですが、バニラ味に飽きたらこちらもおすすめです。

*牛乳100ccを温め濃い目の紅茶をだし、牛乳を足し400ccにして同じように作る。

レシピ
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by soleiljap | 2005-03-17 07:30 | ◆ Sweets | Trackback(7)
ルームメイト <旅立ち 最終回>

中の方から、扉に向かって歩いてくる足音が聞こえた。
"Qui est-ce?" (キエス?) (どなた?)
優しく落ちついた声だった。これから一緒に住むかも知れない女性だと思った瞬間、緊張した。一緒に来てくれた日本人の女性が流暢なフランス語で対応した後、ドアがゆっくり開けられた。
黒髪のショート・ヘアーの小柄なアジア人女性が出てきた。自分と同じ位の目線で待っていたので、ちょっと目線を下に向けるような感じになった。相手の女性は、澄んだ大きな目で私と、もう一人の日本人の顔を交互に見ながら、笑顔で 「アントレ」(お入りください)と言って、私達は中に通された。

やわらかいシャンデリアの明かりが白い壁をクリーム色に染めている。思ったより薄暗い空間。天井の彫刻が陰影をつくりよりいっそうその存在を大きくしている。
大理石の暖炉、置かれた木製の家具は、どれもシックでとても心地いいと感じた。
彼女はインドネシアのジャカルタ出身で、パリに来て5年、パリ大学に通い政治学を学んでいる学生だった。 お互いのことを通訳を介し話した。静かでとてもクレーバーな感じの彼女は、大学の専門、母国のこと、将来について話をしながら、私にもたくさんの質問をしてきた。穏やかで優しい口調の中にもしっかりとした意思や芯の強さを感じた。あまりにもしっかりと将来のビジョンを語る同世代の彼女に私は正直圧倒されていた。
 
それから彼女は部屋を案内してくれた。リビングは15畳ほどあっただろうかか、暖炉の上のインドネシアの置物が優美な曲線の装飾の中で、違和感無く溶けこんでいたのが印象的だった。隣に寝室があった。緑色のカバーがかけられたシングル・ベッドが2個それぞれ壁に沿って置いてあった。3畳程のキッチン、お風呂・・・と順番に説明してくれた。
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彼女はその日のうちに一緒に住む事を決めてくれた。細かい取り決めや今後の予定を話し合った。

パッシーの家に行く日、皆にお礼とお別れを言い、初めてブランシュの駅からパッシーまで一人でメトロに乗った。
ブランシュの駅では、自動改札口に大きなスーツケースが通らず思案していると、男性が親切に中から持ち上げてくれようとしたのに、持っていかれると思い、思わずボストンを押さえ込んだ私。メトロの連絡口で方向がわからなくなり案内を見ながらキョロキョロしていると、親切に男性が声を掛けてくれたのに、やはり冷たくあしらった事。・・・いま思い出すたびに失礼なことをしたと思う。(日本の男性はあんなに親切じゃない。)

パッシーの家に着くと、彼女はバカンスでロンドンへ行っていたので、留守を頼まれたスウェーデン人の女性(以前のこの家のルームーメイト)が迎えてくれた。

その夜ベットに入ると、これからやらなければならない沢山の事をいろいろ考えているうち、中々寝れなかった。


(おわり)
                       * * * * *         
日々の何気ない生活の中で、あの時にことがふとよみがえってくる瞬間があります。ほんの一瞬、はいり込んで消えていく。脳裏に焼き付いて離れない風景もあれば、おそらく年月とともに少しずつ風化していくものもある。そう感じた時、焦燥感にも似た感覚で書き始めていました。
今、思い出しても本当にいろんな人に助けてもらったな、という思いでいっぱいです。あの時お世話になった人たちへの感謝の気持ちをこめてここに記します。

               駄文に最後まで付き合ってくださってありがとう。
                      この物語の最初へ
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*実際はもっと自分のことルームメイトについても詳しく書いていたのですが削りました。
*見取り図はだいたいの感じです。

omake
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by soleiljap | 2005-03-15 14:17 | ■ Parisのお話 | Trackback(1)
家探し <旅立ち6>

表通りから響いてくる足音で目が覚めた。
一瞬、ここは何処だろう、まだ覚睡しきれない頭は混乱していた。
昨夜は中々寝付けず、眠りについたのがおそらく深夜2時か3時頃だっただろう。
私は今、パリの新しい家で、初めての朝を迎えているのだ。
鉄の透かし模様の窓から、朝日が薄暗い部屋の絨毯にふんわりと光の模様を描いていた。

遠い昔の事の様に思えた。でもそれはほんの数日前。パリに着いてすぐ、友人のGFの家にお世話になった私は、翌日彼女と一緒に、住まいを探す為に、サンジェルマンにある大学の学生達の部屋*を訪ねた。
私達は朝、早めに家を出て歩いて行く事にした。歩くとすぐにオペラ座が現れた。セーヌ河を渡り、ノートルダム寺院の前を通りサンジェルマン迄、初夏の爽やかな日差しの中、私はこれまで味わった事のない最高の散歩をした。

目的の場所に着くと、小さくしきったコーナーに数人の学生がいた。壁に貼られたあらゆる情報の中から、アパートのパルタージェ(シェアーメイト)を求める紙を探した。初めての海外での生活、誰かと一緒に住む事がまず一番の方策と考えていたので、私達は1枚1枚丁寧にチェックを入れた。そして、パリの事情を知らぬ私の為に、彼女は最終的に2枚を選んでくれた。暫く二人で話し合った。そして最後に残ったメモの相手にすぐに電話を入れた。私たちはその人物と二日後に会う約束をした。

当日の朝、ジョンのGFの家に一人の日本人の女性がやってきた。今日の対面がより円滑に進むように、通訳として友人でもある彼女を呼んでくれたのだ。(地方の大学に留学中の彼女はちょうどバカンスでパリに旅行中) 私はこの女性と一緒に出かけた。

a0029889_13253422.jpga0029889_13254838.jpg私たちはメモの住所へ向った。地下鉄のPassy(パッシー)という駅で降り、歩いて5分ほどの所にアパルトマンはあった。
大きな頑丈な扉を押し開けると、数メートルの外廊下の向こうに、ガラス張りの扉があった。(写真左)
白と淡い水色の壁に囲まれたエントランスに入ると、まずエレベーターが目に飛びこんだ。


赤い絨毯がしかれた階段が、エレべーターを螺旋(らせん)に囲むようにゆるやかなカーブを描き、壁面のガラスにはアールヌーボー調の花の絵が描かれている。(写真右) 天井からぶら下げられたガラスの電球が、白い天井を波のように優しいクリーム色に染めていた。
彼女の部屋はレド・ショセ(日本でいう1階)にあった。
私達は入ってすぐの一番右手のドアベルを押した。

(つづく)

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※長かったので分けました。次回が最終回。
*サンジェルマンにあった「学生の部屋」の名前が思い出せず。
*画像は、モザイク(笑) 真中に立っていたのでカット出来ず。あしからず。
外廊下とエントランスにあるエレベーターと階段の所で撮る。冬に撮ったもの。(クリスマスか何かのパーティーに彼女と行く前だったと思う・・いつもはGパン)
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by soleiljap | 2005-03-14 12:03 | ■ Parisのお話 | Trackback
パリの夜は暮れぬ <旅立ち 5>

夕方、みんなでマルシェ(市場)へ夕食の買い出しに行く。長いホロつきのワゴンに、色鮮やかな野菜や果物たちが彩り良く並べられ、山積みに置かれていた。巨大なパプリカやナス、ズッキーニ、生鮮の所には業務用の大きなトマト缶に山盛りのムール貝・・日本ではすぐに手に入らない(当時)野菜や果物、魚介類が溢れていた。人々のエネルギーを感じる。初めてのマルシェ、見ているだけで楽しかった。帰りに、焼きたてのバゲットを買って帰る。

キッチンは3~4畳ほどの広さがあった、家の全体の広さからすると、狭いように感じる。冷蔵庫と小さな食器棚と小さなテーブルが置いてあった。ここで作って、食事は向かいのリビングでするそうだ。3人も入れば、もうギューギューだ。皆でさっき市場で買ってきた材料で夕食の準備に取りかかった。と言っても私は後ろの方で見ていたのだけれど。

流しは小さく白いタイル張りで、決して日本のような快適なキッチンではない。文化が違うと、道具も作り方も違うんだなと感心した。包丁はペティ・ナイフ(日本でいう果物ナイフ位の大きさ)でまな板を使わずに切っていた。
まな板は使わないの?と聞くと、ここにあるわよ。と言って、チーズを切るような小さくて、薄っぺらなトレーのようなものを見せてくれた。器用なのか、そうでないのかちょっと考えてしまった。料理もお鍋をたくさん使わず、仕上がりまで全て一つで出来上がってしまう。私の知っていたフランス料理のような複雑は行程はなく。作り方も簡単で質素な感じがした。勿論学生だということもあるだろう。

夕食が出来上がった。豚肉のソテー、マスタードソース(だったと思う)と、マッシュルームのサラダにチーズ、それにバゲット、学生にしては贅沢な料理だという。私の為に奮発したんだ、と言ってくれた。本当にありがたいと思った。パリで食べる初めての食事、.みんなの優しさと、ここに来れた事に感謝しながら食べた。

a0029889_1901173.jpg食後散歩に誘われた。本当はとても疲れていた。でも皆の暖かい気持ちが嬉しかったので、カメラを持ち皆と一緒に出かけた。
ムーランルージュの前を通る時少しドキドキした。大通りを右に行くと、モンマルトルの丘がある。多くの画家たちが好んで描いた場所である。ゴッホの家があり、さらに歩くとサクレクール寺院があった。こんなに早くここへ来れるなんて、すごく嬉しかった。
寺院の白壁が夕焼けに照らされ茜色に染まっていた。私達はドガの家の前を通り帰ってきた。

何もかもがさりげなく、目の前に現われる。眩暈を感じそうになる。あまりにも色んなことが起こりすぎて、いま起こっていることは全て夢かも知れない、と思った。
夢なら覚めないでほしい。

長い長い一日が終わろうとしていた。

(つづく)

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*画像はその時撮影したものです。時刻はすでに夜の8時~9時頃だったと思います。
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by soleiljap | 2005-03-12 18:20 | ■ Parisのお話 | Trackback
ムーラン・ルージュの見える家 <旅立ち4>
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エレベーターは5階で止まった。廊下には濃い青の絨毯が敷かれ、窓のない廊下で天井からの頼りげない明かりが、回りをまるで音のない映画の世界のように映し出していた。絨毯の上をこするスーツケースの音が微かに響き、私は喉の奥に渇きを感じながら二人の後をついて行っていた。廊下の突き当たりに彼女達が借りている部屋があった。

重厚な扉を押し開けると、若いカップルが出迎えてくれた。この家をシェアーしているもう一人の女性で、男性はボーイフレンドらしい。
自己紹介のあと、ジョンのガールフレンドは広い廊下を歩きながら、部屋の説明をしてくれた。
玄関を入ってすぐ右にキッチン。左には大きなリビング。その奥に玄関で出迎えてくれた女性の部屋があった。所々磨り減った木の廊下は、歩くたびにギシっと音をたてた。
廊下を突き当たって右に折れると、右手にバスルームとトイレ、その隣に空港に迎えに来てくれた友人の部屋。廊下突き当たりの最後の部屋がジョンのGF(K)の部屋だ。10畳くらいの部屋にベッドと机と本棚、備え付けのクローゼットだけの殺風景な部屋だった。本だけが棚から溢れ、彼女の勤勉さをあらわしていた。ここで寝るように言われた。とりあえず荷物を置き、日本から買ってきたお土産を出して急いでリビングに戻った。

a0029889_10156100.jpg広いリビングには、大きな木製の丸テーブルと不揃いのアンティークの椅子、安物の布張りのソファーが置いてあった。目をひいたのが天井の彫刻、中央に少女だろうか、天使のような顔がアールヌーボー調の彫刻に縁取られ、その下に金メッキを施した大きな鏡と大理石の暖炉が備えつけられていた。この天使は暖炉と鏡の上で、気の遠くなるほど大昔から、移り行く歴史と、この家の住人たちを見つめてきたのだろう。

ただオーナーの趣味なのだろう、薄紫色に塗られた壁と薄ピンクの天井が妙に違和感を感じた。シンプルに白かベージュにすればいいのに・・・あまりいい趣味ではないな、と思った。
私達はミント・ティーを飲みながら談笑した。甘いミントが疲れた身体に浸透していった。本当に美味しいと思った。

a0029889_7155498.jpg空港に一緒に迎えに来てくれた友達が窓の所に立って手招きする。窓辺に行くと、下には私達が歩いてきた大通り(クリシー通り)が見えた。指差す方を見ると、駅の先になんと、あの赤い風車のムーラン・ルージュが見えるではないか。ロートレックが描いた絵でも有名なムーランルージュである。が、何よりも、夜のとばりがおりる頃、男たちがこぞって集まる場所。である。

突然あらわれたムーラン・ルージュに私はちょっと戸惑っていたかもしれない。

『えっ?あっ!ムーラン・ルージュ・・・こんな近くにあるんだ!!』 
これだけ言うのが精一杯だった。

(つづく)

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*画像上・中は、その時リビングで撮ったもの。
*画像下も同じく手招きされた窓から向かいの建物を撮る。左ムーランルージュの方向も撮ったのですがよく撮れていませんでした。
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by soleiljap | 2005-03-11 10:27 | ■ Parisのお話 | Trackback
シャルル・ドゴール空港 <旅立ち3>

ドゴール空港到着。
期待と緊張は最高潮に達していた。パリに着いた喜びを噛みしめながら歩いた。迷子にならないように人の流れについて行く。モスクワ空港とは何もかもが違う。人も空気も建物も。
数時間前迄の心細さは不思議となかった。1歩1歩踏みしめながら、これから始まる未来だけを見ていた。

しかしイミュグレーションに近づくにつれ、ハヤル気持ちも、だんだんと不安へと変っていった。
ここを通らなければ出口へは行けない。問題は会話である。15、6時間のフライトの間、ほとんど会話らしい会話をしていない、地上に降りたって最初に喋る言葉が外国語なんて。どうせならここは英語じゃなくフランス語を喋りたい。
なるべく長い列の方に並ぶ。誰も頼る人がいないという孤独を初めて感じた。列は一人終わるごとに短くなっていく。私のフランス語は通じるだろうか。相手の言ってる事が聞き取れるだろうか。とうとう自分の番が来た。緊張のボルテージは最高潮に達していた。

予想は完全に外れていた。ラテン系の陽気で明るい人種は、日本からの小娘を見て、殆ど事務的な会話ですぐに通過させてくれた。私が学生ビザで来たから?初めてのフランスだったから?もうそんな事はどうでもいい。自由の身になった私は、荷物を取ると急いで出口に向かった。
ジョン(仮名)*のガールフレンドが迎えにきてくれているはずだ。私はバックから彼女の写真を取り出し、握りしめた。

出口を出ると、到着ロビーには大勢の出迎えの人がいた。彼女の顔は写真では見ているものの、皆同じ顔に見える。不安が押し寄せた。
(どうか私を見つけて!)
心の中で叫びながら、ふと奥を見ると、ローマ字が書かれた紙を持った女性が二人立っていた。近づくと、
(あっ、私の名前だ!)
思わず駆け寄り、名前を名乗り、日本にいる友人で、彼女のBFでもあるジョンの名前を言った。心の底から嬉しかった。身体から力が抜けていくように安心した。

彼女はパリの大学に通うギリシャ人で、もう一人は、アパートをシェアーしているという同じ大学の友人。私の住まいが見つかるまで、自分達の家に泊まるように言ってくれた。私達はフランス語混じりの英語で、ジョンの話や、日本やフランスについての話をした。

a0029889_1912123.jpgメトロを乗り継いで彼女達の住まいのある“Blanche”(ブランシュ)と言う駅に着いた。改札を出て大通りを右に歩いた。何もわからぬまま彼女達の後についていく。
街路樹の葉っぱが初夏の色をしていた。絵に描いたような石造りの建物が続く。パリの建物は、百年以上も前からそのままの姿で、今なお守り続けられている。街も人の考え方も素晴らしいと思った。あらためて芸術の国であることを実感する。

駅からまっすぐ4、5分歩いた所に彼女達のアパルトマンがあった。重厚な木の扉を押し開けると、その先にアールヌーボー調の鉄の柵で囲われたエレベーターがあった。フランス映画で観たのと同じものだ。むきだしのエレベーターには二つの扉がついていた。大きなスーツケースと、私たち3人が乗ると、ギシギシと音をたて揺れた。 手で外側、内側と一つずつ扉が閉められ、閉まる度に金属音が響く。透かしのアールヌーボー調の鉄の囲を残し、重厚な木の箱はガタンと鈍く揺れた後、間をおいてゆっくり動き出した。

(つづく)

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※ジョン・・・私の住む故郷の大学で海洋学について研究しているフランスからの留学生。
出発直前まで私の渡欧の準備を色々と助けてくれた恩人です。

*画像は彼女のアパートのエレベーター。まさに乗りこむ前の写真です。(見づらくてすみません)
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by soleiljap | 2005-03-10 07:21 | ■ Parisのお話 | Trackback
Muffin
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文章が続いたので、ここでちょっとお口直しのコーヒーブレイク。
こちらは数日前、朝食用に作りました。マフィンといっても、アメリカのカップで焼く甘いおやつになるようなケーキと、もう一つはイギリスの丸くパンケーキのように焼いたパンがありますよね。

ブルーベリーマフィンは以前にも作りましましたが、今回はネットで検索して、コーンスターチを入れるという、今までにないレシピを見つけたので作ってみました。
コーンスターチで軽さをだすのでしょうか、実際かるく口当たりも優しい感じになりました。冷凍のブルーベリーを使ったので、果汁がにじみ出て型に張りついてしまった。(反省)

a0029889_13304887.jpgしっとりしていてとても美味しかったです。小さいカップで全部で24個ほど焼いたのですが、あっという間になくなりました。




ネットで見つけたレシピ→こちら  Recipe#17です。
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by soleiljap | 2005-03-09 15:58 | ◆ Sweets | Trackback(4)