マリーローランサンの柔らかいパステルの色合いと流れるような線は、いつ見ても優しい気持ちになれます。 彼女の絵を最初に見たのは20代の頃、その時は、柔らかい色調にうっとりしたものですが、今回は、ちょっと違う角度で観ることができたような気がします。 入口を入ってまず目に飛びこんだ、「三人の若い女」(1953)。 こちらは亡くなる3年前の作品。アポリネールとの別離から、その後の彼女の人生を知ると、画家として決して幸せな時期ではなかったはずです。(マリーローランサンについてはこちらに書いてあります) それでも変わらぬ夢みる色で描いていたことを思うと、そこに、どんな思いが込められていたのでしょう。 アポリネールとの恋、別れ、絶望、そして、悲しい晩年、それでも彼女はずっと終始変わらない色で描いているのですよね。 どんな時であっても、常にそのスタイルを変えなかった事を思うと、絵の中に、常にアポリネールとともに昇華していったあの時代をみていたのだろうかと思ってしまうのです。 マリーローランサンの生きざまに触れ、彼女の絵を見ていくと、途中展示されていたかつての恋人アポリネールの詩「ミラボー橋」がなんと切なく心に響いてくることか。 そして、今回のもう一つの発見、 誰もが一度は描く(試みる)キュビズム、ピカソやブラックと時代を共にした画家達の必然の成り行きなのでしょう。 ピカソを描いたポートレートもあり、特徴を捕らえていて、すぐにピカソだと分かりました。 後半に展示されていた作品は、エコールドパリ時代の錚々たる画家たちの絵。すべてが私にとって、嬉しくて驚き(感動)の連続でした。 佐伯祐三やフジタ、小磯良平、三岸節子・・・ また、ルオー、ドンゲン、キスリング・・・・ ひとつひとつ挙げて、書きたいのですが、100ページでは足りないので、「素晴らしかった!」だけでとめておきます。^^ ※ 時間を見つけてまた記します。 今回、絵の前に少し腹ごしらえにと入った、ニューオータニのガーデンラウンジのサンドウィッチ&スイーツビュッフェ。 日本庭園を眼下に、娘と二人で美味しい時間を過ごしました。朝からサークルに出かけていた娘には御の字のビュッフェだったようで、ホントに沢山たべていました。 美味しいものと芸術、何より心の栄養となりました♪^^ ----------------------------------------------- ※ つづき
by soleiljap
| 2012-09-09 23:58
| ◇ 美 術
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