カテゴリ:◇ 本( 16 )
読了  2008/4月


● 白洲次郎の流儀     白洲 次郎ほか / / 新潮社

● 白洲次郎―日本で一番カッコイイ男 / / 河出書房新社

● 白洲正子“ほんもの”の生活   白洲 正子 / /  新潮社

● 白洲正子のきもの    白洲 正子 / / 新潮社


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【上の数冊まとめて感想】
白洲次郎と白洲正子、この二人に興味をもって図書館で集めた本。
戦前、戦中、戦後の激動の時代を、武士道の精神とイギリス紳士のダンディズムを貫いた男、白洲次郎は、知れば知るほどにかっこいい男なのである。
そして、妻の白洲正子も、白洲次郎に負けず劣らずツワモノだった。彼女ほど「不羈奔放」という言葉が似合う女性はいない。
若くして海外にでて、異文化を肌で感じた二人だからこそ、日本の素晴らしさも熟知していたと思う。誰にどうこう言われるのではなく、決断は常に一本芯が通っている。決してぶれない芯。

グローバル時代にこそ、優柔不断な日本で必要な人材はこのような人達ではなかろうか。



● 次郎と正子―娘が語る素顔の白洲家   牧山 桂子 / / 新潮社

「次郎と正子」、この二人を親に持った子どもの苦労と、この二人の両親であるが故に起こりうるシーンの数々が面白おかしく、時にはしんみりと綴られてあり、ふき出しながら読んだ。

筆者が子どもの頃、周りの友達がやっているような習い事がしたくて母(正子)にお願いしたとき、正子が言った言葉。「そんなものは人に習うものではない、幼い頃から一流のものを沢山見ることのほうがどれだけ勉強になるか」 
と言うようなことが書いてあった。まさにその通りだと思う。世の中には“はったり”で物を教える先生方が沢山おられる。それを見極める眼も大事なのだけれど。

娘を嫁に出す父親(次郎)の切ない気持ちが書かれてあったり、↑の数冊にはない家庭のなかの素の二人が十分に見て取れる。白洲次郎、正子に興味のある人には面白い本だと思う。



● 両性具有の美   白洲 正子 / / 新潮文庫

氏が性というもの(両性具有)にこだわったのには、白洲正子が幼い頃(4歳)から続けていた能を50年できっぱりやめたことにも理由があるような気がする。やめた理由が、「女には能は舞えない」というもの。世の古典芸能は全て男が舞っている。女がどうあがいても、完成されないもどかしさ。負けず嫌いの白洲正子の執念がここまで調べ書かせたのか・・・
途中から飽きて、実は半分くらいしか読んでいない。最後に解説に飛んで読んだわけだれど、なんと、ポポ手さんこと大塚ひかりさんが解説を書かれていた。
面白く読ませていただきました。>ポポ手さん。


● “手”をめぐる四百字―文字は人なり、手は人生なり  白洲 正子・他 / / 文化出版局

作家や芸能、芸術家たちの、手にまつわる想いが400字の原稿用紙に肉筆で書かかれている。50人のそれぞれの想いが、わずか400文字の中から体温とともに感じ取れる。
普段はPCで執筆している作家たちも、この依頼で原稿用紙をひろげ、ペンを走らせたのだろうか。読み辛い文字もあるが、達筆、元気な字、そのまま額に入れたい文字、字もいろいろ。
これを読み終えて、自分の手をまじまじと見て、そっと撫でてあげた。


● 天国への手紙   江原 啓之 / / 集英社

江原氏の本を読むと、最終的には生まれた意味や生きる意義、死について(死生観)にたどり着くのだけれど、魂は永遠に生きつづけ、死(愛する人との別れ)は決して絶望ではないということを、スピリチュアルカウンセラーの言葉で綴られている。
自分の神秘体験のいくつかは、彼の理論でいくと幾分納得も出来たりするが、科学的な裏づけはない。


● 楽しみながら、すこしずつ今日から自分磨き  清川 妙 / / 清流出版

私のメル友推薦の本。↓「臨死体験」途中で読み始める。
文字が大きくて1時間もあれば読める。自己啓発本はたくさん出ているが、アプローチの違いはあっても根底のものは大体同じ。しかし、分かっていてもすぐに忘れる。お気に入りの著者のものが見つかれば、時々、意識的に読みたい種類の本ではある。
著者はこれを書いた時、86歳。人生を長く歩いてこられたからこその説得力がある。


● 臨死体験〈上〉    立花 隆  / / 文春文庫

今、下巻を読んでいます。面白い!!


● 夜明けの縁をさ迷う人々   小川 洋子 / / 角川文庫

「妊娠カレンダー」や「薬指の標本」など、小川洋子の小説には、読んでいくうちに、時間や場所という現実を超えた不思議な空間に入り込ませる不思議なパワーがある。
短編集で、すぐに読める。どれもファンタジーだけれど、どこか切ない物語。小川洋子ワールドを十分楽しめる。


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4月は、何冊読んだか把握していません。このまま5月も本の虫は続きそう。面白い本をご存知の方は是非ご紹介くださいませ。サスペンスやおどろおどろしいのは苦手。
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by soleiljap | 2008-05-02 00:22 | ◇ 本
40うん年前の宇宙のなぞが解けるか?
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皆さま、お元気でしたか? 更新が滞ってしまいました。
具合でも悪いのかしらと心配してメールを下さった方々、ご心配をおかけして申し訳ありません。そして、毎日、おこしくださった皆さま、ありがとうございます。

私はすこぶる元気なのですよ。ただ、ピアノの発表会を前に、少しだけ落ち着かないというのが正直な気持ちです。

しかし、ピアノの練習時間はたっぷりとっているものの、どういう訳か、行動はまったく違うことをしでかすもので、ひたすら読書にふけっております。

今、図書館がとても便利。自宅にいながら、わが住む区の図書館のHPに行き、ネット上で読みたい本を検索、そして予約。本が用意できるとメールで知らせてくれます。ただ、人気の新刊は何百人待ちというのもざらで、角田光代の「八日目の蝉」が現在80番台で、小川糸の「食堂かたつむり」は100番台。桜庭一樹の「私の男」に関しては、なんと300番台という状態。
新刊はすぐに読めない不便さはありますが、いつでも手軽に借りれる図書館の本のおかげで、読みたい本は益々連鎖して、中毒的な状況になりつつ、いえ、すでに活字中毒です。

今、読んでいる本が 立花隆の「臨死体験」(上下巻)。
臨死体験なんて聞くと、興味本位のオカルト的話題で終わりそうな感もあるわけですが、アメリカでは1970年代、キュブラー・ロスとレイモンド・ムーディの研究をきっかけに、その後、精神、神経、脳、宗教、人類、哲学等の学者たちが感心を寄せ臨死体験についても研究がなされ、近年では世界的な研究団体も作られ国際会議まで開かれたといいます。

この本は、臨死体験に興味をもっていた立花氏が世界中を飛び回って調べた膨大な資料を基に、まず1991年にTV(NHK)で放送されたそうです。(私は観ていません) このときTVで放送されたのは、わずか資料の1%に過ぎず、不完全に終わらしたくないという立花氏の意思で本にされたそうです。このみっちり書かれた「臨死体験」の上下巻、読み応えあります。

さて、以上を前置きに、では、なぜこのポストのタイトル 「40年前の宇宙のなぞが解けるか?」に繋がっていくかですが・・・

興味本位で読み出したこの本、最初はあらゆる体験談が綴られています。臨死体験ってこんな風になるんだ、なんて読んでいくと、あるところで、びっくりする記事にぶちあたりました。

ユングの臨死体験です。 それまでは、臨死体験というと、川が流れていて、お花畑があって、亡くなった人たちがでてきて、とよく聞く内容。 それがユングの場合はちょっと違う。宇宙へ行くんです!

それまで、ソファーに寝転んで読んでいたのですが、その行を目にした瞬間、飛び起きて再度読み返しました。
私も子どもの頃に宇宙に行ったことがあるのです。これをいうと、大概の大人は私が冗談を言っているか、妄想好きの子どもの夢物語ぐらいにしか聞いてくれていませんでした。(当然ですが)

1969年、アポロ11号が初めて宇宙から撮影した地球。皆さんもご存知ですよね。あの青い美しい地球をもっと前にみていたのです。 宇宙にぽっかり浮かんだ自分。視線の先には青く丸い地球が。 
その時、とんでもないところに来たという恐怖心と、帰れるのという不安でいっぱいでした。
この体験は、アポロからの宇宙の映像をTVで見るまで数回続きました。
私の体験は別として、ユングの場合はアポロは勿論、ガガーリン以前の体験で、地球が青いことも、そのような文献など何もない時代のこと。(彼の自伝のなかに詳細に書かれているそうです)

ここで特筆しておかねばならないことは、私とユングの宇宙体験の違いです。ユングは生死をさ迷った上におこった臨死体験で、私は平常の状態(寝ている時)で起こったということ。
この本の趣旨が臨死体験なので、私の経験はどのように解釈していいか分かりませんが、人によっては何もない状態でこのようなことが起こりうるとも立花氏は書いています。本の後半にその謎が隠されているもよう。
科学で解明されないものが世の中には沢山あるのも事実。でもこうやって科学的に解明されていくことで、自分に納得させられることは大事なこと。実際、宇宙の体験はこの40うん年間、私にとって疑問だらけのページだったのですから。
上巻の半分しか読んでいないので、これ以上は何とも書けないのが苦しいところ。

読書途中のお話で相すみません。実は書きながら私自身もすっきりしていません。(笑) 早く読んですっきりさせます!
私自身、これまで不思議体験はきっと他の人よりあると思います。書きたい話題はあるのですが、こうやってblogを書き始めるとあっという間に時間が過ぎていきます。もう少し時間に余裕が出てきたら書けるかな。

今日は近況お知らせかたがた、読書(途中)感想でした。


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by soleiljap | 2008-04-22 10:55 | ◇ 本
読了  2008/3月


●対岸の彼女   角田 光代 / / 文藝春秋

132回直木賞受賞作品。これまで何度か書店では手にしたが、どういう訳か手元にやってこなかった。読み終えて、もっと早く読めばよかったと悔やむ。

『人はなぜ歳を重ねるのだろう』
『またあしたね』 
この二つの言葉が、読み終わっても暫く澱のように心に残っていた。人間の心の隙間や寂しさが、切なく胸にとどいてくる。読み手に沢山のテーマを投げかけてくれる本。
直木賞と芥川賞が、エンターテイメントと純文学という分け方をされるとすれば(線引きは未だに不明ですが)、これは純文学にいれたい。

まだ、数冊しか角田光代の本は読んでいないけれど、この本はもう一度読みたい本。(そういえば、『これからはあるくのだ』も再読したな)
氏の人を観察する目、心象描写は深く、端的ですっきりした文章形態は好み。


●いまなぜ青山二郎なのか   白洲 正子 / / 新潮社

河合隼雄の対談集『こころの声を聴く』の中で、著者が対談していた白洲正子という女性。薩摩、樺山伯爵家令嬢で、言わずと知れた白洲次郎の妻であり、作家(おもに随筆)であり、能楽者でもあり・・・・とその華麗なる経歴はさておき、氏の歯切れのいい、どちらかというと男性的な文章にひかれる。それもそのはず、親交の深かった青山二郎や小林秀雄に鍛えられたというから頷ける。
”青山二郎”、彼自身は、世に何かを残した歴史的人物ではないけれど、その周りに集まる著名なる面々から 「青山学院」と呼ばれていたほどのカリスマ性のある人物。審美眼にたけ、骨董の目利きには、小林秀雄に天才と言わしめたほど。彼の弟子でもあった白洲正子しか知りえないエピソードが面白い。


●ちょっとピアノ本気でピアノ  川上 昌裕 / / ヤマハミュージックメディア

ピアノはビギナーの私ですが、今ちょうど、発表会を前に(初めてのソロ)、その不安を、ただ弾きこむことで取り除こうとしていました。
タイムリーに見つけた本でした。氏の経験から見えた効率的な練習法や、基本の大切さ、ペダリングや暗譜についてこと。そして、今私が直面している「人前にでて弾くこと」についてなど、丁寧な文章で技術面のことから、精神面のことまで、沢山のヒントが書かれています。
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by soleiljap | 2008-04-06 23:33 | ◇ 本
読了  2008/1月~2月

2008年 2月

● 「ソフィーの世界」 読み始める。 ヨースタイン・ゴルテル
● 「愛の生活 森のメリュジーヌ」  金井美恵子 (再読)  
● 「乳と卵」  川井未映子 (芥川賞)
● 「こころの声を聴く」 河合隼雄


2008年 1月

● 「荒野の庭」  丸山健二
● 「燃えるクラシックこの100選」  宮本英世
● 「人生の目的」  五木寛之 (再読)
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by soleiljap | 2008-03-01 23:57 | ◇ 本
読書 「乳と卵」
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先週、時間がたっぷりあったので、読書三昧とあいなりました。

・河合隼雄の「こころの声を聴く」 (読みかけていたもの)
・金井美恵子の「愛の生活 森のメリュジーヌ」(再読)
・芥川賞受賞の「乳と卵」が掲載されている文藝春秋
・ヨースタイン・ゴルテル著 「ソフィーの世界」 ※ただいま読んでいる最中。


a0029889_15591676.jpgこの時期の文藝春秋には、芥川賞の受賞作が全文で掲載されます。合わせて受賞者のインタビューや選考委員の選評が載るのでいつも楽しみにしています。

19年度下半期の芥川賞は、川上未映子の「乳と卵」。 タイトルから興味深々でした。受賞後のメディアに現われた個性的な彼女を見て更に読みたい欲求が高まっていました。

東京の「わたし」の部屋に大阪からやってきた姉とその娘の2泊3日の話。姉と彼女の娘とは筆談でしか会話ができず、病んだ姉と姪、そして「わたし(語り手)」の世代の違う3人の心象風景がとても興味深く描かれています。


初潮前の心のバランスが崩れる時期って女性なら誰でもあると思います。いつも一番大事に思っている母親なのに、ある時から一番嫌いな人になっていく。また、そんな我が子を見て、どうすることもできない母親。

感情をコントロールできなくなった娘が卵を自分の頭にぶつけながら泣きじゃくる最後のシーンは、悲しい場面なのですが、何故か笑える。

娘が初めて声にでた言葉が大阪弁でした。「ほんまのことゆうて」・・・これが標準語だらどうだっただろう。このほうがよりペーソス感は伝わってくる。でも何故かところどころで笑えたりする。これも哀切だけの物語に終わらせてない作家の妙技なのか。

余談ですが、この小説の特徴でもある長い文章、句点なし会話の「」なしの長文は、樋口一葉の影響だそうです。金井美恵子もこういう書き方だったことを思い出しました。



またインタビュー欄では、弟を大学に入れてあげたいために、ホステスをして入学金と学費を稼いだそうです。
最初は歌手としてデビュー。自分のアルバムの宣伝のためにブログを作ったそうです。でも書くからには面白いブログを作りたかった。作家への道はそこからスタート。
バイタリティに溢れた行動力と鋭い感性、これまでのいろんな経験が引き出しになって、これから益々目が離せない作家です。
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by soleiljap | 2008-02-21 01:30 | ◇ 本
読了  2007/10月~12月

2007年 12月

● 運命の足音    五木寛之 (再読)
● 富士日記(下)  武田百合子
● 富士日記(中)  武田百合子


2007年 11月

● 富士日記(上)   武田百合子
● ことばの食卓   武田百合子 [エッセイ]
● これからはあるくのだ   角田光代 [エッセイ] (再読)
● 村上ラヂオ     村上春樹 [エッセイ]
● 江原啓之本音発言


2007年 10月

● 妊娠カレンダー  小川洋子
● 大河の一滴    五木寛之 (再読)
● 五木寛之・言葉の贈り物   清野徹 編
● 女性の品格    坂東眞理子
● 人間の品格    馬場啓一
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by soleiljap | 2007-11-01 23:57 | ◇ 本